ギロック:雨の日の噴水〜ある日の練習風景から〜


今年の試みのひとつ、
読み聞かせのようにクラシックの小品を聞いて、感じて、楽しんで、親しむきっかけを作る。

コンスタントに続ける活動の中で、誰か一人でもクラシック音楽に慣れ親しむ下地となるような経験作りの場となれば…
という淡い願いを抱き、やってみます。

ひとつ前の投稿でも書いたように、かれこれ30年以上になるピアノ人生で、私を育ててくれたクラシックの世界への恩返しとして、私なりにできることをしていこうという気持ちです。

ウィリアム・ギロックという作曲家は、恐らくピアノを習っていない人にとっては全く馴染みのない作曲家だと思います。
ニューオリンズでピアノ教師をしながら子どものための作品を沢山作った人です。

才能豊かな作曲家が、子どもたちに対する深い愛情を持って生み出した作品たちは、大人が聴いても親しみやすく魅了されます。

私自身、小学生の時にギロックの作品は沢山弾いており、その当時も「素敵だな、楽しいな」と感じていましたが、今改めて楽譜をひらいて音を紡いでいくと驚きと発見がありました。

まだ手が小さく、筋力も未発達で
鍵盤のコントロールもしにくい子どもでも弾けるように、高度なテクニックこそ使わずにすむ作品ながらも、美しいメロディ、色彩豊かなハーモニー、魅力的なリズムと、彼の作品の世界はとても豊かなものでありその素晴らしさに感銘を受けています。

ピアノ教師として子どもたちと直接関わっていたからこそ生まれた作品の数々なのだと納得できます。

アンサンブル・コンステレーションが定期開催する親子コンサートでは、ギロックの作品も沢山紹介していく予定ですのでぜひお楽しみに♪